波のした、土のうえ

  • 阿部裕美 鈴木正春 紺野勝代 瀬尾夏美
  • 120分钟
  • 大津波から丸4年とすこし。それぞれにとっての4年間が… 大津波から丸4年とすこし。それぞれにとっての4年間があったと思います。津波に洗われた東北の沿岸部にも、東京にも関西にも九州にも、どこに暮らす人びとにも、それは同じようにあったでしょう。 私たちは東京の大学院生だった2011年4月に初めて東北の沿岸部を訪れ、地域の人たちに助けられていく体験を通して、「ここに生きている人たちの声を誰かに届けたい」と考えるようになりました。そこで、時間や距離を越えて声を届ける方法として、「記録」に向き合い始めます。2012年春には岩手県の沿岸に位置する陸前高田市に拠点を移し、その土地のなかで暮らすことを選びました。 私たちはただただ、日々変わっていく風景を目の当たりにしながら、陸前高田の人びとに話を聞かせてもらいながら、4年間の移り変わりの傍らに身を置き続けました。私たちの作品は、この土地と、この土地に生きる人びとの声を拾おうとする一連の行為の集積と言えるかもしれません。同時にそれらが土地の記録の一部となり、声を届ける媒体になろうとする「表現」のひとつの形になるように、と考えています。 本巡回展は2014年冬に発表した「波のした、土のうえ」という作品群の展示を軸とするとともに、訪れる各地で出会う人びととの対話を目的としています。大津波に洗われた陸前高田に経過した4年の時間と同じように、他の土地に流れた時間もまた、あの時誰かが予想したどれとも違うものであったでしょう。声を届けながら、声をあつめていく。巡回の過程を通して、私たちの作品はより多面的なものに変化していくだろうと考えます。 大津波から5年目のある日に、作品を通して、あなたと出会えたら幸いです。

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