祭半次郎

  • 长谷川一夫
  • 120分钟
  • 毎年祭りになると、手品の寅右衛門、吹矢の徳兵衛、お… 毎年祭りになると、手品の寅右衛門、吹矢の徳兵衛、お梶、曲芸のおのぶ、祭文の雲斉坊等顔馴染の商人達が港町を目指して集ってくる。今年は新顔の半次郎も竹刀を肩にその中にまじっていた。場所割りをする士地の親分勝造はお梶の色気に目を光らせ、徳兵衛父娘を料亭蔦屋に呼ぶが、半次郎を好いていたお梶は屋根から逃げて、海辺の小舟の中で半次郎と抱き合った。半次郎は侍の家に生れたが、奉納試合で山根伊太八の眼をつぶして以来家を飛び出したのだ。その伊太八もその頃この港町をうろついていた。半次郎の祭の商売は竹刀で頭を叩かせる一文叩きだったが、或る日彼の前に現れた伊太八は無抵抗の半次郎を思う存分打ち据えた。打ち続ける伊太八の眼にも何故か涙が光っていた。お梶をどうしても妾にと無理押す勝造に、はっきり拒絶した徳兵衛は勝造に刺された。丁度通りかかって現場を見たおのぶは、検視の役人の前で下手人は片目の浪人だと言わされた。夜の海辺で半次郎に真剣勝負を挑んだ伊太八は、彼を想う夜の女おすみの知らせで役人の姿に気付き、風の如く去って行った。嘘を云わされて小さな胸をいためたおのぶは、綱渡りの最中に落ちて気を失い、一部始終を知った半次郎は蔦屋に飛びこんだ。乾分共を蹴ちらして勝造を引きずり出した半次郎は、勝造をおのぶの前へ引き据えて自白させた。半次郎のお蔭で疑いの晴れた伊太八は、夜の女おすみと共に黙って去って行った。うれし泣きに泣くお梶が半次郎の胸にとびついた。

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