尻舟

  • 生活
  • 石井モタコ DODDODO 和田シンジ
  • 120分钟
  • ホノルルでギターを拾った小林は「バンドやらへん?」… ホノルルでギターを拾った小林は「バンドやらへん?」と旧友村越の元を訪れる。この映画の主人公、村越は路上でお尻の絵を描きながら生活している。村越はある日、裸で寝そべるホームレス木谷麻子の尻を見つける。それは村越の理想の尻だった。しかし、麻子は「お尻の絵を描いている」なんてことを信じず、誤解する。村越は不安定になりながらもバイトを始め、それが正しいのかどうかも分からないままアパートを借りれるだけのお金を握りしめて麻子のもとへ。その頃、小林は地球爆破軍のバンドメンバーを探して街を彷徨っていた。 コメント(1) 関西、特に大阪のアンダーグラウンドな音楽は1970年代以降、常に斬新で世界最高峰の異端であり続けている。この独自のパワーを映像化できる監督/宮本杜朗がようやく現れた。その底抜けの深さは絶望も希望も、悪意も愛も同意だ。メディアやネットが語る世界などまるで嘘っぱちで、グッチャグチャな現実こそがリアルな生であり、そこにしか本当の愛や命なんてないのだ。この「尻舟」は映像と音楽と俳優と一瞬の奇跡で、これでもかこれでもかと濃厚で美しい異形の夢を見せつけてくる。この汚濁の中にしか新しいものはなく、ノイズの向こうにしかその場所はない。「尻舟」の向こうにあるのは豊穣で新しい映画への一筋の光明である。(JOJO広重/非常階段) コメント(2) 突っ込みたくなるところもあるけれど、とりあえずどうでもいいんです。だって傑作だもん(ゆびを立てて)。人と街(大阪)とのあいだにある宮本くんの映画はつくられる前からもう傑作なんです。いいと思うなあ。こういう映画をつくる人がいることも、つくられる街があるということも。と言って、見てほしい友達にすすめました。ドッドドがとてもよかった。(梅田哲也) コメント(3) 宮本杜朗監督作品『尻舟』を見終えた後、ふたつの想いが脳みそをパツンパツンにした。ひとつは映画への率直な感想、もうひとつは今の音楽についてだった。今の音楽…横文字の古着屋で買った半額セールの毛皮とベルボトムを着こなし芝生の上を走り続けたお気に入りのブーツでレジェンド空港へ。オンボロのエアプレインはガス欠でなんとかニセモノのピカソを眺めるのがやっとの事。天才島へ行ってしまったが最後、もう戻ることは出来ない。みんな諦めてメガネをかける。…こんな言葉を思い出した。「お稽古ごとの延長な物真似でよい演奏はあり得ない。勘違いというのは恐ろしい。よい演奏というのは、曲に即してよい音楽を作り出す行為であって、音符を音にうつしかえる作業ではあるまい」…大酒を飲みながら観てしまった為、話が飛んだ。キュルキュルキュル…キュルキュル…(巻き戻し)映画への率直な感想「今の時代に格別な天才作品など必要ない、今必要なのは大阪のリアリズムただそれだけでいいのだ」3日後、もう一度『尻舟』を観た(素面で)。想いはひとつだけになっていた。「宮本監督!次回作は僕も出演させてください、お願いします!!!」(道下慎介/LSDMARCH、オシリペンペンズ http://www.youtube.com/watch?v=PolSfk2ttGc

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